履修証明プログラムとは?学び直しの前に知りたい制度趣旨とメリット・履修証明書の履歴書の書き方紹介

学び直しのプログラム(リカレント教育プログラム)を比較・検討をしている際に、「履修証明プログラム」と書かれた講座やプログラムに目が留まったことはないでしょうか。

    • 受講終了後に、教育給付金が支給されるプログラムのことでしょ?
    • 履歴書に書くことができる、いわゆる資格みたいなプログラムじゃないの?
    • 正直よく分からないけど、書いてないプログラムより良いプログラムなんじゃない?

このように理解がバラバラの人も多いと思います。

本記事では、学び直しプログラム(リカレント教育プログラム)で目にする「履修証明プログラム」について、分かりやすく説明していきます。
これから学び直しのプログラムを比較・検討をする際に、お役立て下さい。

履修証明制度とは?

履修証明制度とは、大学等が以下の要件に当てはまるプログラムを開設し、プログラム修了者に対し、学校教育法に基づく履修証明書(Certificate)を交付する制度のことです。

<履修証明プログラムの要件>

  • 対象者:社会人
  • 内 容:体系的な知識・技術等の習得を目指した教育プログラムであること
  • 期 間:目的・内容に応じ、総時間数120時間以上
  • 質保証:プログラムの内容等を公表するとともに、各大学等においてその質を保証するための仕組みを確保していること

※学生を対象とした学位プログラムとは異なり、単位や学位が授与されるものではない。

少しわかりづらい言葉や表現があると思いますので、もう少し噛み砕いた表現で分かりやすく説明したいと思います。
簡単な言葉で説明すると、履修証明制度とは、

  • 社会人向けに作られているプログラムです
  • この講座を学べば、その分野で活躍するために必要な知識や技術が体系的に身につきます
  • 学習時間は120時間以上です
  • 受講者にはプログラム内容が事前に公表されており、また「質」の保証をする何らかの仕組みを学校側は用意をしています
  • 学校教育法に基づいているプログラムなので、受講後は履歴書に書くことができます。またプログラム受講の証明書である「履修証明書」が交付されます

つまり履修証明プログラムとは、社会人向けに作られているプログラムで、学びたい分野の知識や技術が体系的に学べるだけでなく、学んだことを履歴書に書くことができるプログラムということです。

履歴書の学歴欄等に書くことができるというのは、転職や再就職を目指している方には、とてもオススメできるプログラムではないでしょうか?
履修証明プログラムを受講するれば、そのこと自体が面接でのアピールポイントにもなるからです。
体系的に学びたい分野の知識や技術が身につくプログラムのため、転職や再就職の際にも、学んだことを即戦力として活用できるということをアピールすれば、きっと人事担当者の目にも留まる確率が上がることでしょう。

主婦でも受講可能

またブランク期間のある主婦の方で再就職を目指されている方には、女性の仕事復帰を目指す、履修証明プログラムを受講することをオススメします。
ただでさえブランク期間があると、「再就職できるのかな…」と不安になったり、「働くこと自体できるかしら…」と自信がなかなか持てなくなるものです。しかし、大学等で開設されている履修証明プログラムを受講すれば、再就職に必要なビジネススキルを学べる上に、「再就職のためにこのような努力をしました!」とアピールすることもでき、自信を取り戻した上で就職活動に臨むことが可能になります。

教育訓練給付金制度も利用可能

履修証明プログラムの中には、教育訓練給付制度の「専門実践教育訓練対象講座」というものに認定されているプログラムがあります。この専門実践教育訓練対象講座に認定されているプログラムを受講する場合は、教育訓練給金付制度が利用でき、支払った費用の最大70%が支給されます(諸条件あり)

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以上のことより、履修証明プログラムには、教育訓練給付金制度が使えるものと、使えないものがあります。全ての履修証明プログラムで給付金制度が使えるというわけではありませんので、注意が必要です。

職業実践力育成プログラム(BPプログラム)とは?

また履修証明プログラムの中には、職業実践力育成プログラム(BPプログラム)に認定されている講座があります。
職業実践力育成プログラム(Blusu up program for professional 通称BPプログラム)とは、文部科学大臣が、社会人や企業等のニーズに応じた「実践的・専門的なプログラム」に対し、認定するものです。
社会人の職業に必要な能力の向上機会の拡大を目的として、社会人の学び直しを推進するために平成27年より始まった制度です。

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つまり、仕事上で即戦力として必要な実践的・専門的な内容を学べるため、より社会人の学び直しに適したプログラムということですね!

教育訓練給付制度とは?

履修証明プログラムの中には、教育訓練給付制度という大変お得な制度があります。
これは、働く方の主体的な能力開発の取組みや、中長期的なキャリア形成を支援するため、厚生労働大臣が指定した講座を受講し修了した人に対し、受講に伴い支払った費用の一部(最大受講料の70%)を支給する制度です。
この制度は雇用保険法における給付制度のひとつであるため、原則的には企業などに雇用され、雇用保険に加入をしている働く人向けの制度となっています。なお、現在離職中の方でも教育訓練給付金制度が適用可能な場合があります。

教育訓練給付金制度を検討されている方、または教育訓練給付金が自分に適用されているか知りたい方は、こちらのページで詳細を説明していますので、こちらの記事を是非ご参照ください。

履修証明書の履歴書への具体的な書き方

冒頭でも述べましたが、履修証明プログラムを修了すると「履修証明書」が発行され、その後の転職活動や再就職活動などに使用する履歴書に記載が可能です。具体的な履歴書の書き方をご紹介いたします。

学歴欄に記載する

履修証明プログラムは、学校教育法に基づいているプログラム、並びに文部科学省認定講座ということから、履歴書の学歴欄に記載が可能です。ただし正式な学位ではありませんので、学歴欄に記載をする場合は、下記のように一行空欄を入れて記載をすると分かりやすいでしょう。

「その他」を追加して記載する

また、別の記載方法としては、「学歴」「職歴」を記載したあと「その他」を追加して記載をする書き方です。
履修証明プログラムは学校教育法に基づいているプログラムではあるため、学歴欄に記載をすることはもちろん可能なのですが、まだまだ企業側が履修証明制度を認知していないという実態があるため、学歴欄に記載をすると、企業人事側が違和感を持たれる可能性があります。面接時などにしっかり説明をすればもちろん問題ありませんが、「その他」という項目を追加して記載する方が、企業人事担当者の印象が良さそうだと判断した場合は、こちらの記載方法がオススメです。

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履歴書の記入方法はある程度のルールが存在しますが、一番大切なのは「あなたの経歴やスキルが正しく伝わり、良さが伝わること」です。履歴書は書類選考で送ることも多いので、いかに人事担当者の目につき、会ってみたいと思わせるかが勝負です。このため、修了された履修証明プログラムの内容や、また履歴書を送る企業がどんな会社なのかによって、「学歴欄」または「その他欄」どちらに記載をするか判断をしていくのが良いでしょう。

履修証明プログラムについてのまとめ

履修証明プログラムとは、社会人の学び直しにはとても最適なプログラムです。
キャリアアップだけでなく、転職を目指されている方や、現在離職中の方の再就職にも大きく役立つことが期待できる、社会人向けプログラムのため、ぜひ学び直し(リカレント教育)を検討されている場合は、受講してみてはいかがでしょうか?
学習時間は120時間以上となりますが、プログラムによっては、オンライン上で学習したり、または平日夜間や週末に授業を開講するなど、忙しい社会人の方でも無理なく学習ができる環境を提供しているプログラムもあります。

ただし、履修証明プログラムの中には、教育訓練給付金制度が利用できるものと出来ないものがありますので、注意が必要です。
教育訓練給付金制度を利用したい場合は、必ず受講を希望している履修証明プログラムが、職業実践力育成プログラム(BPプログラム)の認定を受けているか、必ず確認しましょう。

この記事を書いた人

Kanako

大手企業からベンチャー企業まで3社を経験。退職を機に明治大学のスマートキャリアプログラムを受講し、学び直しの重要性を体感。その後、当サイトの企画・運営に携わる。

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